Amazon 2026年リチウム電池の航空輸送新ルール:越境ECセラーが必ず押さえるべきコンプライアンス要点

Amazon 2026年リチウム電池の航空輸送新ルール:越境ECセラーが必ず押さえるべきコンプライアンス要点

Amazonで販売している商品に未装着・別梱包のリチウム電池が含まれている場合、たとえば取り外し可能な電池付きのラジコン玩具、電池同梱のBluetoothスピーカー、予備電池付きカメラ、あるいはドローンなどでは、今年すでに施行された国際的な新ルールが、知らないうちに航空輸送の出荷を遅らせている可能性があります。

新ルールとは何か、なぜ導入されたのか

2026年1月1日から、国際民間航空機関(ICAO)は、機器と一緒に梱包されているものの未装着のリチウムイオン電池に対して、より厳しい航空輸送規制を実施しました。定格エネルギーが2.7Whを超えるリチウム電池は、航空輸送前の充電状態を30%以下にする必要があります。Amazonは、セラーに対してこの充電状態情報をセラーセントラル上で直接確認し、入力するよう求めています。

これは細則の中に埋もれた無視できるルールではなく、物流に直接影響する厳格な条件です。影響対象のASINでコンプライアンス情報が未入力の場合、Amazonはその商品を航空便で手配できなくなり、システムが自動的に陸送へ切り替えます。これにより、3〜7日の追加配送遅延が発生し、配送スピードや顧客体験に影響する可能性があります。

あなたの商品は対象か?簡単な判断基準

影響を受けるリチウム電池商品のタイプと、影響を受けないタイプを比較表示。別梱包電池の機器と、電池装着済み機器を含む。

判断基準はとても明確です。次の3点をすべて満たす場合にのみ、コンプライアンス情報の入力が必要です。

  • 電池と機器が同梱されているが、装着されていない
  • その機器はその電池がないと使用できない
  • 輸送時に電池が未装着の状態で、機器から独立して存在している

対象となる代表的な商品:

  • 取り外し可能な電池付きのラジコン玩具
  • 別梱包電池付きのBluetoothスピーカー
  • 予備電池付きのカメラ
  • 電池が別梱包されたドローン

対象外となるケース:

  • 電池がすでに機器内部に装着されている商品(スマートフォン、スマートウォッチ、ノートパソコン)
  • 電池単体で販売される商品(ノートPC交換用電池、モバイルバッテリー、充電バッテリー)
  • 電池と非給電商品のセット販売(例:電池+無関係なアクセサリーセット)

モバイルバッテリーカテゴリを扱うセラーには特に注意喚起します。モバイルバッテリーは独立した電池商品と見なされるため、今回の強制申告の対象には一切含まれません。

非準拠だとどうなるか

明確にしておきたいのは、これによってアカウントが停止されることはありませんし、アカウント健全性にも影響しません。ただし、物流パフォーマンスには実際に影響します。

  • 対象ASINは航空便で配送できなくなる
  • システムが自動的に陸送限定へ切り替える
  • 配送日数が3〜7日延びる可能性がある
  • 配送スピードと顧客満足度に影響する可能性がある

自己発送のセラーの場合、この責任は利用している物流業者側にも関わります。該当商品のコンプライアンス要件について、物流業者へ直接確認することをおすすめします。

セラーセントラルでのコンプライアンス入力方法

セラーがPCで単一商品の編集と一括アップロードを行い、リチウム電池のコンプライアンス情報を入力している様子。

影響を受けるASIN数に応じて、操作方法は2つあります。

ASINごとに個別編集(少数商品向け): セラーセントラルにログイン → 「在庫管理」へ進む → 対象ASINを見つける → 「商品情報を編集」をクリック → 「安全性とコンプライアンス」セクションに進む → 下へスクロールして「充電率30%未満」の項目を探す → 「はい」または「いいえ」を選択 → 保存して送信。ASINごとに約2〜3分かかります。

一括アップロード(複数ASINに推奨): セラーセントラルへ進む → 「カタログ」 → 「商品登録」 → 「スプレッドシート」を選択 → 対象カテゴリの商品のテンプレートをダウンロード(BETA版はダウンロードしないこと)→ テンプレートのコンプライアンス欄で「充電率30%未満」の列を探す → 対象ASINすべてに「Yes」または「No」をまとめて入力 → ファイルをアップロード。セラーの報告では、約100件のASINを一括処理しても15〜20分程度で完了します。

自社の電池の定格エネルギーが不明な場合、計算式は次のとおりです。

Wh = 電池容量(mAh) × 電圧(V) ÷ 1000

例:容量2000mAh、電圧3.7Vの電池 = 7.4Wh。2.7Whの基準を超えているため、コンプライアンス情報の入力が必要です。

ひとつ良い点として、すでに入庫済みのFBA在庫は今回の新ルールの影響を受けません。対象となるのは今後新たに出荷する商品です。次回の補充出荷前に、あらかじめコンプライアンス情報を入力しておくことをおすすめします。

なぜこうした新ルールをすべてのセラーが重視すべきなのか

システムが商品カタログを自動スキャンし、ポリシーリスク商品を事前にマークして、物流遅延の回避を支援する様子。

この新ルールは、越境ECのコンプライアンス環境における大きな流れをよく示しています。ルールはますます細かくなり、更新頻度も上がっており、しかもプラットフォームのヘルプセンターの片隅に掲載されることが多いため、見落とされがちです。たとえ数十件のSKUのうち1つの項目だけ記入漏れがあったとしても、繁忙期には配送約束に現実的な打撃を与える可能性があります。

こうした繰り返し発生し、細部が煩雑な作業は、後回しにされやすい一方で、問題が起きたときのコストが非常に大きいものです。たとえば1週間の出荷遅延です。別梱包電池を含むASINが商品カタログにないか、できるだけ早く確認し、事前にコンプライアンス情報を入力しておくと、補充出荷のピーク時に陸送へ切り替わる事態を避けやすくなります。

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